この本の中で、著者である福島さんが、自分の好きな作家である
北方謙三さんと出会い、お会いして、言われたことばで

「(福島)先生の言葉は、鼓動ですよ」
という箇所がありました。

生きていることの証こそ、鼓動なんですね。

生きとし生けるものは、皆全て、鼓動、そう、動いているんですね。

他のモノとコミュニケーションをとって、はじめて自分というものを
知ることが出来る、生きていることがそうしないと感じることができない。

そういう事を、福島さんは言われているんですね。

盲ろうという障がいを経験しなくては想像をすら出来ないと思うのですが、
福島さんの凄さは、その困難ななかでも、生きる意味を考え、生きていることを
プラスと感じて、生きている。

多くの人へ生きることに励ましとなるようになっている。
言葉とともにあるのは、命というもの、その存在そのもの。

深く考えさせられる一冊です。

ぼくの命は言葉とともにある (9歳で失明、18歳で聴力も失ったぼくが東大教授となり、考えてきたこと)

言葉は、大切にするべきであるし、
人への励ましとなるのも、やはり言葉である。

パスカルのパンセ、落語ともに、やはり言葉です。

人はことばによって、人とつながっていることを感じることができる。

おのずと、自分一人で生きていることなどできない。

人との関わりの中で、生きていくことができる。

そう感じることできれば、人へ優しくしてあげることが何より大事なこと。

ITによる個別化へ道は、ますます進化しているけど、
戻るべき原点は、やはり、人は、一人では生きていくことができない。

だから、皆、人の役に立つようにすることで、必然的に自分が存在している
意味とかが、わかるようになってくるようになる。