老前整理ということばは、坂岡洋子さんの著書で
「老前整理」からみんな知ることになったものです。

シニアにとって、老齢化になって気力・体力が無くなる前に
判断力が未だあるうちに、家の中の片付けをすることを進めたものです。

ケアマネジャーという資格をもって在宅介護の仕事をしている現場で
気づいたことは、モノが多すぎるということでした。

それで、老前整理を提唱し、各地で講演などをして本まで出版されているわけです。

老前整理には、鉄則があるそうです。
1.一度に片付けようとしない
2.最初から完璧を目指さない
3.家族のモノには手は付けない
4.片付け前に収納用具は買わない
5.使えると使うは違いということ

5番目の考えは、出来ない年代でもあるんですね。
でも『使える』から残すと、モノは増えていく一方です。

今まで、考えもしなかったことが、起こっているというの現実。
それを、誰に聞くのでも、困っているのも現実。

急速な高齢化で、今まで経験している人が少なかった病気などが
多くの人が経験していて、社会の課題・問題ともなっているのです。

高齢化社会を生き抜くためには、新しい考え方、
過去にはなかった考え方を発想していかないと、
活き活きとは生きて行けないというのが、現実ではないでしょうか。

シニアは、シニアとして生きやすい環境をいかに作っていくのかを
考える切っ掛けとして、坂岡洋子さんのいう、「老前整理」という考えを
一度は、取り入れるといのも悪くないと思います。

何しろ、今の日本は、4分の一は65歳以上の人たちなのですから。

気力・体力・判断力が未だあるうちに、
片付けるということをしておく。
それが、後に子や孫達が困らなくなることに繋がると思います。

人が長生きすることで、今まで経験しなかった病気などが
知ることになります。昔はこんなことを経験する前にほとんどが
亡くなっていたからですね。

だからいたずらに嘆くのではなくて、
如何に人として生きていくのかを考えるようにしたいものです。