長崎の平和祈念像 造った・北村西望氏の生涯の師

 

長崎平和祈念像

 

長崎の平和祈念像を制作した北村西望氏。
生涯を通して努力という自らの姿を通して多くの人に
影響を与えてきました。

 

エピソードとして、制作当初は、平和への無関心、
さらに中傷に変わった。曰く、「裸体はだめ、金の無駄等」

それでも制作を続けると、世論は変化していった。
署名運動も起きて、9.7メートルの巨像が完成した。

 

北村西望氏の残された言葉に含蓄があります。
「わたしは天才ではないから、人より五倍も十倍もかかるのです。
いい仕事をするには長生きをしなければならない」

 

 

もう一つ、カタツムリの事。

たゆまざる 歩み恐ろし カタツムリ」座右銘

カタツムリ

 

北村が自分の制作した平和記念像を見にいくと、足元に一匹のカタツムリが
いた。夕方もう一度像の前に行ったとき、なんと、そのカタツムリは
九メートルもある像のてっぺんに登っていたではないか。

 

カタツムリのあの歩いているんだか、動いているんだかわからないような
気がするけれども、いつのまにかてっぺんまで登っているではないか。
北村西望氏は感動したという話です。

 

持続のエネルギーの驚きを見た北村西望はそれ以後、

カタツムリを生涯の師としたということなのである。

 

天才である人が、偉大な仕事を残すわけでもありません。
努力、継続、の中で自らの信念を貫くとき、
周りが、無関心、中傷、そして尊敬へと変わっていったんですね。

 

日々の継続、毎日毎日の積み重ねを続けていくと、
ときに、カタツムリのような、最後には登りつめていくことが
出来るということでしょうか。

 

世の中、簡単、便利で、なんでも手に入るようにはなりましたが、
自分の能力、力量を伸ばし蓄えていくには、

地味な自分との格闘があってこそのものが多いというのも
世の中の常というものです。

 

 

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