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祝婚歌 吉野弘さんをおもう

詩人の吉野弘さんが亡くなられたことをニュースで知った。

吉野弘さんというと直ぐに「祝婚歌」という詩を思い出します。

かつて、ラジオから流れてきた朗読の音声に、耳を傾けていたあの頃を
思い出すんですね。


二人が睦まじくいるためには

「二人が睦まじくいるためには
 愚かであるほうがいい
 立派すぎないほうがいい ・・・・・」で始まる祝婚歌という詩は

ほんと、なぜだか、結婚というものの本質の一断面を自分の経験値から
ズバッと言ってくれているようで、なんど 口ずさんでも、味わいのあるものです。

結婚式の時のスピーチは、よく言われる話というのも、よくわかります。

結婚生活を続けるというのは、どういうことかが、しみじみとわかるもの。

これから、結婚するカップルへは、良いプレゼントになる「詩」です。

お互いが、熱くなっている段階では、あまり実感できないかもしれないが、

2年3年とたっていくと、お互いの欠点がよく見えるものです。

不思議とね。

その時に、この「祝婚歌」を二人で、もう一度読んでみることをオススメしますね。

それから、でも、ご破算にするのも、ご自由ということで。

戦わない勇気

42 世界を変えた男 という映画、今公開されていますが、米・大リーグの黒人選手の話です。

ジャッキー・ロビンソンです。
永久欠番となった背番号42の持ち主の話。

人種差別が残る1940年代の米国で、野球界でも
同じように黒人にせは、差別があったわけです。

それを・‥…変えるには差別されても、やり返さない勇気、何があっても怒りを抑えること。

このことを貫き、やがて野球界の意識を変えてしまうという男の話です。

勇気を持つといえば、ぎゃーすか、ぎゃーすかと、
自分の意見・主張を勇ましく言い続けることのように思いますが、

却って、耐えることを選択する勇気の方が
よっぽど、勇気がいるということですね。

考えてもみれば、戦争でもそうです。
やられたらやり返す、倍返し・・・・・・。

其の考え方の先、延長には、・・・・・・戦争しかありません。

そのことを見事に、表現しているのが、この映画である、主人公・ジャッキー・ロビンソンです。

この夫人もまさに、そのことを言っているようですね。
さすがに、偉い人だなぁと、思います。

ヘルゲランド監督が言っています、
「僕の作品はどれもアイデンティティーを確立する物語。人物が変わる瞬間、自分を受け入れる瞬間に興味があるんだ」と。

こういう映画を日本人も作って欲しいですね。

特殊解よりも一般解を求めてこそ、凡人は成功するもの

ランチェスターで有名な竹田先生が新たに本を出されたようです。
古市さんのメルマガでも紹介されていたんですが、
35歳から「一生、負けない」生き方 ランチェスター秘密の人生法則
という本です。

35歳から「一生、負けない」生き方 ランチェスター秘密の人生法則

人生を逆転した人の条件のなかである条件のうちで
「すなお」で人は変わるというのがあります。

確かに、その通りですね。
素直な心というのは、松下幸之助さんも、言っていたことでもあります。
素直な心を持った人は、やはり何事においても、上手くいくものなのでしょう。

なぜか?
素直でないと、物事を穿ってみるものです。
しかし、先人たちの知恵を受け入れないでいることは損です。

人生において成功事例は、学ぶことより失敗に学ぶ事例の方が
はるかに多いように思います。

解釈の一つとして成功事例というのは、「特殊解」だからですね。
逆に失敗事例というのは、「一般解」で参考になるものが多いです。

本田静六さんの書かれた「私の財産告白」などを読むと尚更
よくわかります。
今まで、この本こそ、財産というものを考える上で参考になったものは
内容に思います。

なぜか?
それは、一般事例に基づくもので財産を形成してきたその経過です。
投資的なものをやることなく、淡々、日々生活を送りながらも
あれだけの蓄財をなすことができるというのは、驚きです。

皆、成功事例を参考にして、自分もまた成れると思いがちですが、
そのほとんどが、「特殊解」で一部の天才的な人です。

一般の人は、たぶん多くは、真似することが難しいのでは?

威勢のいいこと、コピーは、売るためには必要かもしれませんが、
日々の生活を生きていく上では、そうではないはずです。

灘高の名物教師橋本武さん逝く・そして名言

灘高校の名物教師だった、橋本武さんが、お亡くなりになった。伝説の教師として名を馳せたことで有名になってます。

その橋本先生の国語の授業は、中勘助の「銀の匙」を3年間をかけて読んでいくというものでした。

橋本武さんが言われたことばは、名言ですね。
ここに書き留めておきたいと思う。

●すぐ役に立つことは、すぐに役立たなくなる」としテーマの真髄に近づき問題をきちんと理解できるかどうか“学ぶ力の背骨”を生徒が物語から学ぶよう教鞭を取った。

●「スピードが大事なんじゃない。すぐ役に立つことは、すぐに役立たなくなります。何でもいい、少しでも興味をもったことから気持ちを起こしていって、どんどん自分で掘り下げてほしい。そうやって自分で見つけたことは君たちの一生の財産になります。そのことはいつか分かりますから」

●“学ぶ力の背骨”です。国語力のあるなしで、他の教科の理解度も違う。数学でも物理でも、深く踏み込んで、テーマの神髄に近づいていこうとする力こそが国語力です。それは“生きる力”と置き換えてもいい」

国語力は、生きる力となる。
こうした思いで授業をしてくれる先生がいたらどれほどか生徒は幸福だろうか・・・。

ことばを学ぶ、感性を磨くことが、その後の人生においていかに大事なことか。

 

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